Rocket Fuelが[x+1]買収後に語った「これから代理店が目指すべき方向性」について

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先週金曜日Rocket Fuelの[x+1]買収が完了し、AI(人工知能)とビッグデータを使ったRTB広告取引で知られるRocket Fuelの本格的なSaaS市場参入が始まります。

Rocket Fuel What Fuels Our Results on Vimeo
画像:Rocket Fuel: What Fuels Our Results on Vimeo

Rocket Fuelは[X+1]の持つDMP、DSP、サイト最適化技術・モバイル広告技術などを使って、AIを活用したメディアバイイングと最適化の精度をさらに高めようとしています。そこで今回は、AdExchangerによるRocket FuelのGeorge John氏(CEO)とJohn Nardone氏(前[X+1]CEO)のインタビューをダイジェストでご紹介いたします。

「Origin Programmatic Marketing Hub」と「Rocket Fuel DSP」は別々のプラットフォームとして提供を続けるのですか?それとも顧客を一方に移行し、もう一方のプラットフォーム提供を終了するのですか?

George John氏:
どちらかだけを残してもう一方のプラットフォームを終了するのではなく「ブレンド」するという表現になると思います。

[X+1]のOriginプラットフォームは広告主がどんな状況で、どの商品/サービスをお勧めするのか、そして複数のチャネルを通じてどのように広告キャンペーンの一貫性を保つのか、といったマーケティングルールを決められる点でクライアントに好まれています。一方でRocket Fuelは明確な目標を設定したら、後はAIがペタバイトにわたるデータを処理し、その目標達成に向けて最適化を進めてくれます。

これら2つをブレンドすることで、例えば多くのマーケティングルールを抱える顧客には、そのルールをもとにAIを使って最適化を進める提案が出来るようになります。

John Nardone氏:
それぞれのプラットフォームの良い所を合わせるインテグレーションは時間がかかると思いますが、1年以内に達成出来ると考えています。

[x+1]ブランドはなくなるのですか?

John Nardone氏:
会社としては「Rocket Fuel」になりますので、[x+1]というブランドはなくなります。

[x+1]はすでにEメールやサイト最適化といったRTB以外のチャネルもサポートしていますが、Rocket Fuelは今後もペイドメディアを中心にしたサービスを提供するのですか?

George John氏:
[x+1]の持つパーソナライズ化技術を終了するのか、というご質問ですね。答えは「NO」です。Rocket FuelはビッグデータをAIを活用する会社として、一番面白そうだったペイドメディア市場に”たまたま”参入しただけです。もちろんペイドメディアだけでは終わりません。

John Nardone氏:
私達はAIこそが多岐に渡るマーケティングチャネルの活用を劇的に加速させる方法だと考えていました。ご存じの通りマーケティングチャネルはその数が増えるほどに、その複雑さも指数関数的に増加します。オートメーションなくしては複雑なクライアントの要望を叶えることはできなくなっているのです。

AIに注目しどのように機能するのかを理解する。私達が取り組んできた他のどんな解析手法よりも、はるかに良い問題解決手段です。

Rocket Fuelが2014年の売上予測を下方修正した際、「代理店は広告予算を”望ましい”DSPパートナーまたはトレーディングデスクに向ける」「マーケターはプログラマティック取引を社内で行う」といったトレンドについての言及がありました。このようなトレンドはRocket Fuelの戦略にどのような影響を与えたのでしょうか?そして[x+1]は今後どのように関わってくるのでしょうか?

George John氏:
私達がよく話していたトレンドの一つに「メディアバイイングからソフトウェアバイイングへの移行」がありました。とはいえこれから3年経っても、皆がソフトウェアバイイングを行いメディアバイイングがなくなるとは思っていません。

メディアビジネスは多くの点で、MaaS(Media as a Service)なので、例えばあなたがある一つのキャンペーンを行いたいとすれば、わざわざDSP/DMPをインストールする必要なんてありません。しかし、毎年何千回もの広告キャンペーンを行っているのであれば、(DSP/DMPを使って)そこから得られる顧客データやそれらのデータをいかに有効活用出来るかといったインサイトが得られることは、その会社にとって価値のあるものです。

Rocket Fuelが[x+1]を買収した理由は、[x+1]がDSP/DMP業界を牽引してきたという実績があるからです。多くの企業が彼ら自身でDSP/DMPに関して習熟しデータを管理しているので、私達は彼らのテクノロジープラットフォームとなり、DSP/DMPのさらなる活用をサポートしたいと思っています。

代理店がトレーディングデスクや他の”望ましい”パートナーとの関係にこだわったことによるネガティブな影響はどうですか?

George John氏:
以前、私達はベストな商品を作ればみんながそれを使い、好きになってくれるだろうという甘い考えを持っていました。しかし実際に代理店から「Rocket Fuelをもっと使いたいのですが、”望ましい”パートナーがいるので予算をそちらに移します」と言われたことがありました。

原因は何なのでしょう?

John Nardone氏:
数年前は(プログラマティックに関する)専門知識や経験を持った人間が少なく、広告代理店グループはグループ内にトレーディングデスクをつくることしか出来ませんでした。彼らは大規模クライアントへのサービス提供のために、新しいアドテク利用を学ぶ機会を確保し、少数の経験豊富な人材を育てる必要があったのです。

結局のところ、大規模クライアントのオペレーションを担当する代理店はキャンペーン配信をコントロールしたい/する必要があります。これは広告代理店グループで何年も見られる自然な流れです。新しいメディアタイプが誕生する度に特別なチームを編成しノウハウを貯めますが、それが他のオペレーションを担当する代理店に流れていき、最後はコモディティ化してしまいます。

ただ、[x+1]はRocket Fuelほど代理店に焦点を充てていなかったので少し状況が違いました。彼らが私達に言っていたのは「オペレーションを担当する代理店レベルで競争優位性を保てるような、他に誰も持っていないユニークなサービスを作って欲しい。」ということでした。

広告代理店にとって”望ましい”パートナーとではなく、競争優位性を保つためのパートナーシップの構築が今後の流れになるでしょう。代理店自身が私達のようなテクノロジー企業を活用して、ユニークなサービスを提供することで他社との差別化を計る必要があります。

「Rocket Fuelはテクノロジーとプラットフォームを持っています。代理店のみなさん、あなたは何を持っているのですか?」ということです。

参考:
The New Rocket Fuel: Questions For CEO George John And [X+1] CEO John Nardone

Rocket Fuel: What Fuels Our Results on Vimeo
Rocket Fuel – Artificial Intelligence. Real Results.
[x+1] | The only platform rated by Forrester as a DMP & DSP leader.

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