ROIだけじゃない?飲食業界でデジタルサイネージが高める顧客経験価値とは

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デジタルサイネージはどんどん進化を続けています。マルチタッチパネル、ジェスチャーコントロールだけでなく、例えば半透明のデジタルサイネージとAR(拡張現実)を利用して、実際の店舗にある商品の”付加価値”を顧客に伝えることも技術的には可能です。

Augmented reality画像:Thanks for downloading | Digital Signage Today

そんなデジタルサイネージを利用して、米国の飲食業界は顧客経験価値(Customer Experience)を益々高めているようです。ニールセンの2013年第三四半期調査(Digital Place-Based Video Report)によると、POSタイプのデジタルサイネージ(例:「動的な」メニューボード)に対する想起率は、大体の場合において60%ほどになり、それは「静的な」メニューの想起率の平均と比べて2倍以上の成果を挙げていることがわかりました。

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画像:The endless possibilities of digital signage for restaurants | Digital Signage Today

また、Networld Mediaグループの調査(Digital Menu Boards and ROI)によると、デジタルメニューボードで販促をかけたメニューの売上増加率の平均は3-5%ほどであり、デジタルサイネージへの投資もたいてい1年ほどで回収出来るようです。デジタルサイネージを利用するかどうかはROIと投資回収後の売上貢献から判断されることが多いと思いますが、飲食業界がデジタルサイネージから恩恵を受けられることは間違いないでしょう。

デジタルサイネージを使って顧客経験価値をさらに向上させることも出来ます。例えばスポーツバーで料理を注文した後のお客さん向けに「今週のスポーツハイライト」を写真やリプレイ動画で見せたり、流行のレストラン内の壁面にディスプレイを吊しその地域のアーティストの作品展示をすることで洗練された雰囲気を演出したりすることで、顧客経験価値といったROO(Return On Objectives[目的対効果])を向上することも可能です。

デジタルサイネージは売上を伸ばすためだけではなく、顧客経験価値を向上させるために使うことが出来ます。直接売上に結びつけることが出来ないROOですが、顧客経験価値を高めて競合との差別化を図ることで結果としてROIを高めることが可能になります。

とはいえ「目新しいテクノロジーから戦略を練る」のではなく、まず「ビジネス上で何をすることが目的なのか」をハッキリさせてから最適なテクノロジーを選別・利用する必要があることは間違いありません。

デジタルサイネージに投資する際のROIとROOの関係は、ネットの検索連動型広告とディスプレイ広告(アトリビューション)の関係に似ています。今後はNFCやiBeacon(こちらはバックエンドでの処理が大変なようですが)などとの連動によって、解析と最適化が進んでいくのが楽しみです。

 

参考:
Emerging technologies offer look into the future of interactive digital signage | Digital Signage Today

Webinar: Emerging Digital Signage Technologies – The Future of Interactivity
The endless possibilities of digital signage for restaurants | Digital Signage Today

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