“本当の”ニーズに合ったFacebook広告配信スタート?ウェブ履歴をターゲティングに活用開始

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加速するFacebook広告への情報活用

Facebookは米国時間6月12日、ユーザーの「ウェブサイト閲覧履歴」や「使用しているアプリの情報」を利用した広告配信を開始することを発表しました。今までは主にユーザーがFacebook上で行うアクティビティ(いいねを押したページなど)を通じて興味関心を判断していましたが、これからはFacebook上で「シェアしていない情報」も活用して広告が配信されることになります。

例えば新しいテレビを買おうと思った時、ウェブやモバイルアプリを利用してお手頃なテレビを探すとします。その後Facebookを訪れると「先ほど見ていたテレビを最安値で売っているお店を知らせてくれる広告」や、「他ブランドの似た商品の広告」が表示されるかもしれません。また、テレビを購入した後に買いたくなるようなスピーカーやゲーム機など、他の電化製品をお勧めする広告も表示される可能性があります。

ユーザーがFacebookの広告配信に「ウェブサイト閲覧履歴」や「使用しているアプリの情報」を利用されたくない場合、業界標準の「デジタル広告アライアンス・オプトアウトツール(英語)」を使用して(モバイルデバイスではiOS/Androidの設定から)オプトアウトすることが出来ます(パソコンの場合は上記リンク先またはFacebookフィードに流れてくるバナー広告の右上に表示されるアイコンをクリックし、オプトアウトすることも可能)。

ad-preferences-screenshot画像:Making Ads Better and Giving People More Control Over the Ads They See | Facebook Newsroom

また、ユーザー自身がどんな広告を見たいか/見たくないかを自分で管理する機能(Ad preferences)も追加されることが発表されました。全ての広告において「Why am I seeing this?(なぜこの広告が表示されているのか)」を確認することが出来るので、例えば電化製品に興味がなければ(もしくは興味がなくなれば)自分の興味関心から「電化製品」を除外することが出来ます。この機能は米国内では今後数週間以内に、その他の地域でも数ヶ月以内に提供できるよう準備されています。

プライバシーへの配慮をアピールするFacebook

Facebookは発表の中で「人々にどのような広告をFacebookに求めるかを尋ねると”もっと自分の興味関心に合った広告が見たい”という回答が多かったこと」や「この広告配信は興味関心を元にした広告で、すでに多くの企業が行っていること」を伝えています。広告主だけでなくユーザーにもメリットがあるということ、そして「得体の知れない新たなテクノロジー」ではなく、「既に他でも使われていて馴染みのある技術であること」を強調している印象です。

それに加えて「公的な承認は必要ないが米連邦取引委員会やアイルランド情報保護当局にも相談済みである」とし、プライバシーに懸念を持つユーザーへの配慮も見せています。

“本当の自分”に合った広告配信が始まる?

今までは「閲覧履歴はセキュリティの目的で収集しているだけで広告に使用する予定はありません」と言っていたFacebookですが、ここにきて「より正確なターゲティングのために情報を集めて利用します。ただし、どのデータをFacebookが使用するかはユーザーが決められる仕組みも提供しています」と発表した感じがしますね。

ちなみに今回オプトアウトをする場合、全てのブラウザとデバイスでそれぞれオプトアウトをする必要があるので要注意です。またこのオプトアウトはクッキーを利用するので、まめにクッキーを削除する人はその都度オプトアウトをする必要があります(とても面倒)。

ではユーザーにとって全くメリットがないのかというと、そんなことはないと思います。日本人の多くの方にとってFacebookでのアクティビティは友達(時には会社の上司や取引先の方)に見られている以上、「見せたい自分」を意識している部分が少なからずあるはず。しかし「ウェブサイト閲覧履歴」や「使用しているアプリの情報」となると「素の自分」が出ることも多く、その情報を活用した広告が配信されるということは、自分の本当のニーズに合った広告に出会える可能性があがるのではないか、とも考えられます。

とはいえ、一般ユーザーにとっては「そもそも何の情報がどういう形で誰に知られていて、どうすれば何を守れるのか?」がますます理解しにくくなってきているのは確かです。

19歳の頃、マーク・ザッカーバーグはFacebookに自分の情報を喜んで載せていく人達を「バカな奴ら(Dumb fucks)」呼んでいたようですが、今のFacebookは当時とは比べ物にならないほどの情報を扱う巨大な企業になりました。

ユーザーは自ら喜んで情報をFacebookにシェアすることの意味だけでなく、インターネットを通じて記録される自分自身の行動は「全て筒抜けになる可能性がある」ことを理解しておく方がよさそうですね。

 

参考:
Making Ads Better and Giving People More Control Over the Ads They See | Facebook Newsroom

Facebook to track users’ web browsing data for better targeted ads- The Inquirer
Facebook to Expand Data Used in Ad Targeting – WSJ
Well, These New Zuckerberg IMs Won’t Help Facebook’s Privacy Problems – Business Insider

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