ついにWhatsAppも収益化へ。Facebook買収後も独立を保ってきたメッセンジャーアプリの2019年に注目

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8月にビジネスAPIをリリースしたWhatsApp。さらに、同時期に発表されたFacebookのニュースフィード上で利用可能な「WhatsApp誘導広告」。2019年の本格的なWhatsApp収益化に向け、Facebookによる買収後も独立を保ってきたメッセンジャーアプリへの注目が高まっています。

画像:Business API

今夏に発表されたビジネスAPIを使えば、WhatsApp内で企業とチャットをスタート、または何かしらの情報をリクエストしたユーザーと、エンドツーエンドで暗号化されたメッセージのやりとりが可能となります。また、商品発送のお知らせや予約状況のリマインダーなど、ユーザーにとって関連があり、かつ販促ではないコンテンツを送ることも可能です。

これらのメッセージは配信確認毎に課金される仕組みとなっており、課金体系は国によって差がありますが、1メッセージあたり0.005ドル〜0.045ドルの間で固定されているようです(ユーザーからメッセージがあった場合、24時間以内の返信は無料)。

ユーザーは企業のブロックを含めて、メッセージの受信設定が可能となっています。8月の段階でFacebookは、Uberやシンガポール航空、Sales Stock(インドネシアのeコマース会社)などが先行してビジネスAPIを利用していることを明らかにしています。

また、Facebookのニュースフィード上に表示される「WhatsApp誘導広告」も、ビジネスAPIと同じく8月に発表されています。この広告をユーザーがタップすると、企業が事前に設定したメッセージを含むWhatsAppのメッセージスレッドが表示され、ユーザーはすぐにコミュニケーションを始めることができます。このWhatsAppのメッセージスレッドを開く機能は、WebサイトおよびFacebookページに埋め込むことも可能です。「WhatsApp誘導広告」を経由して始まった会話数およびメッセージの数といった指標は、Facebookの広告マネージャのレポートで確認することができます。

さらに、2019年にはWhatsAppのステータス機能内に、直接広告を配信する予定であることを発表しているFacebook。総ユーザー数が約15億人、そのうち4.5億人が毎日利用しているWhatsAppの広告に対しての期待が高まる一方、N6AのソーシャルメディアVPであるJasmine Pickel氏や、SteelHouseのCMOであるDavid Simon氏は、同プラットフォームの特性上、広告がユーザーにとって特に邪魔なものになる可能性があることを、Marketing Landのインタビューにて指摘しています(Snapchatのように企業からのコミュニケーションをユーザーが想定しているプラットフォームとは違い、WhatsAppはプライベートな使われ方をしているため)。

バナーやプッシュ通知などが下策であることは明白であり、そのような施策をFacebookが取ることはないでしょう。そして、先にユーザーのエンゲージメントを十分に獲得してから広告の配信へ移るという手法の成功は疑う余地がありません。Instagram広告の目覚ましい成長と同じく、WhatsApp広告もFacebookという会社全体の成長を牽引するだけの可能性を秘めていることも間違いない中で、WhatsApp広告が「プライベートな会話ができる」というWhatsAppのユーザー体験を汚すことなく、ブランドにとって「価値のあるユーザーとのつながりを醸成できる場所」として機能することを示せるかどうか。それが成功すれば、ニュースフィード広告に続く新しいスタンダードになりうるでしょう。

参考:
Business API

Helping Businesses Chat with Customers at Scale on WhatsApp | Facebook Business
WhatsApp Blog
Facebook looks to monetize WhatsApp with new Business API & ads that open chats in the messaging app – Marketing Land
Facebook’s New Message to WhatsApp: Make Money – WSJ
WhatsApp ads are coming: Will advertisers start buying? – Marketing Land

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