300%以上の成長を狙うデータプロバイダーLiveRampの再始動。アドテク専業からの”卒業”なるか

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今年の7月にAcxiomが同社のマーケティングソリューション部門(AMS)を売却し、LiveRampにフォーカスすることをお伝えしました。LiveRampは純粋かつ中立的なデータプロバイダーとして唯一の存在であり、非常に高い成長機会を認められていることが、その時価総額にもしっかりと反映されています。今回はAdExchangerによるインタビューを中心に、LiveRampの再始動に注目してみます。

画像:LiveRamp | Identity Resolution Service & Data Onboarding

AMS売却によって得た23億ドルをもとに”やりたかったことを全てを加速させることができる”と語るLiveRampのCEO、Scott Howe氏。やりたかったことの1つとして、UIとデータインテグレーションを洗練させ、同社の持つIDデータ照合技術をマーケティング業界だけでなく、クレジットカード詐欺対策として金融サービスへ展開したり、様々なヘルスケアプロバイダーのケアをコーディネートするための患者用ユニバーサルID作成に活かしたりすることを画策しているようです。

会社の分割が中立性をもたらした結果として、Howe氏は「Googleやオラクル、アドビ、さらにはXandr(AT&Tの広告&アナリティクス会社)まで、今までの競合がすべて大切なパートナーになりました」と語っています。ケンブリッジアナリティカ事件を受けてサードパーティデータの利用を止めているFacebookでさえ、「マーケターがFacebook上に何かしらのセグメントを提供する際、かなり高い確率でLiveRampの技術を使っているでしょう。その際の”利用料”はFacebookからではなく広告主から頂きながら、私たちはFacebookのビジネスの成功を手助けしています」という見解を示しています。

また、GDPRやカリフォルニア州の規制といったデータプライバシーに対するコンプライアンス準拠に対し、LiveRampのグローバルデータ倫理担当役員であるSheila Colclasure氏は、データの出所および各法規制を理解しながらデータを集めることや、データ収集とその利用範囲の特定をなるべく自動化させることだけでなく、クライアントの合法的かつ倫理的なデータ収集自体をサポートすることが、ビジネスにつながると考えていることを明かしています。

さらに、前四半期で6,500万ドル(前年同期比20%増)、通年で2.75-2.85億ドルの売上が見込まれているLiveRampですが、向こう5年で年間10億ドルのランレート達成を目指しています。その成長のカギとなるのは「テレビ広告」、「データストア」そして「別業界でのホワイトレーベルSaaSモデル」です。

テレビ広告が”生まれ変わろうとしている”のは前回ご紹介した通りです。LiveRampの顧客であるトップ100ブランドが200億ドルをテレビ広告に費やしながら、アドレサブルなテレビ広告の効果を試している中で、Howe氏もこの機会を逃さないよう十分な投資を行う姿勢を見せています。

データストアに関しては、LiveRampのマーケットプレイスが年初来より50%以上の成長を見せ、少なくともこの成長はあと数年続くものと見られているため、顧客が購入するデータと、データパートナーおよび顧客からアップロードされるデータとの全体的なマッチ率およびアイデンティティグラフの質の向上に取り組んでいます。

最後に(記事冒頭でHowe氏が”やりたかったこと”として触れていますが)、現在リセラープログラムとしてホワイトレーベルで主にアドテク企業および代理店向けに提供している技術を、オーディエンスターゲティングのため(だけ)ではなくカスタマーサービスの一環として利用してもらうことで、LiveRampはビジネス全体に貢献できるベンダーになることを目指しています。

参考:
LiveRamp | Identity Resolution Service & Data Onboarding

LiveRamp – LiveRamp Delivers Record Second Quarter Results
Can LiveRamp Go Beyond Advertising? | AdExchanger
LiveRamp Embraces Standalone Status And Lays Out Its Road To A Billion In Revenue | AdExchanger

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