ついにFacebookもファーストパーティクッキー利用を開始。AppleのITP対策がもたらすアドテク業界を取り巻く懸念

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Facebookが10月24日からFacebook Pixelの新たなオプションとして、ファーストパーティクッキー利用機能の提供を開始します。昨年AppleがSafariに実装したITPによってサードパーティクッキーがトラッキングできなくなったことに対し、Googleやマイクロソフトは既に対応を発表済みでしたが、Facebookもそれに続く形となっています。

画像:Facebook Pixel: See the bigger picture | Facebook for Business

未だに大半の広告主はサードパーティークッキーを利用しているのが実情であり、そのトラッキングを防がれてしまうと正確な情報が得られなくなってしまいます。そこで、GoogleやFacebookといった大手広告プラットフォームは、パブリッシャーが正確な分析を行えるようにファーストパーティクッキーの利用を可能にし始めています。

10月24日より自動的に適用される今回のFacebook Pixelの変更ですが、その仕組みは至ってシンプルです(Facebookの「広告マネージャ」の設定からファーストパーティクッキー利用のオプトアウトを行うことも可能)。ユーザーがFacebook上で広告をクリックした際、ランディングページのURLにユニークな一連のコードが付与されます。そのユーザーが遷移したサイトのピクセルがFacebookとのファーストパーティクッキーデータ共有にオプトインされていれば、URLのパラメータはユーザーのブラウザにファーストパーティクッキーとして保存されます。そして、オプトインしている広告主のピクセルは、Facebookに送られる全てのイベントとともに、そのファーストパーティクッキーを格納します。

このFacebookの動きは、AppleがSafariにおいてサードパーティークッキーによるデータ収集を行わせないようにする、つまりユーザーのプライバシーを保護するという同社の理念と相反する内容となっています。このようなアドテク業界の動きに対してAppleが具体的にどのように反応するかはまだわかりませんが、新たに技術的な制限を作る可能性は十分考えられます。

今回のFacebook Pixelにおけるファーストパーティクッキーの利用に先立ち、昨年9月の段階でGoogleが、そして今年1月にはBing(マイクロソフト)がそれぞれITPへの対応を行っています。一方のAppleも、6月のWWDCにてITPの強化を発表しているところから、既に「いたちごっこ」が始まっている感もありますが、GoogleやFacebookなどの巨人達は対抗措置をすぐに取ることができます。しかし、中小のアドテクベンダーは同じようにエンジニアリングのリソースを割くことは難しく、結果としてアドテク業界の寡占がさらに進んでしまうことが懸念されます。

参考:
The Facebook Pixel Will Add a First-Party Cookie Option – Adweek

Facebook to release first-party cookie option for ads, pull web analytics from Safari – Marketing Land
Facebook Pixel Update For First-party Cookies: What It Means
Facebook Pixel: See the bigger picture | Facebook for Business

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