Facebookがアプリ向けヘッダー入札を開始。”クーデター”がプログラマティック広告に透明性をもたらすか

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Facebookがアプリ向けのAudience Networkにヘッダー入札を導入します。モバイルウェブ向けには2017年に開始しており、約1年遅れのローンチとなります。ヘッダー入札に関しては過去に「パブリッシャーに迫られる決断?2016年アドテク目玉の1つ「ヘッダー入札」CPM300%アップの事例も」などでもご紹介している通り、すべてのアドネットワークに向けて一斉にオークションをかけられるという点で、セルサイドだけでなくバイサイドにもフェアなプログラマティック取引を可能にするアプローチです。

画像:Header Suite – Your Header Bidding Solutions – sovrn

先週水曜日に発表されたFacebookのアプリパブリッシャーおよび開発者向けのヘッダー入札の導入ですが、押さえておきたいのはオフィシャルブログでも紹介されている通り下記の3つです。

  • ウェブ向けサポートに加え、アプリ内広告においてもヘッダー入札のサポートを開始
  • アプリの収益化をインハウスで行っているパブリッシャーは、Facebook Audience Networkの広告在庫をアプリ内のヘッダー入札オークションへ含めることが可能に
  • アプリの収益化をインハウスで行っていないパブリッシャーは、FacebookのパートナーであるMoPub、FyberまたはMAXを通じてヘッダー入札が利用可能に

プログラマティックの功罪には様々なことがあります。ヘッダー入札が流行り始めた要因の一つは、プログラマティック取引1ドルのうち、パブリッシャーに30〜40セントしか届いていない(2017年ANA調べ)ことです。これは、モバイル広告を牛耳ってきた不透明な方法にも原因があります。

フォレスターの調査では、業界全体で採用されたヘッダー入札によって多くのパブリッシャーのCPMは30-40%増加し、ユーザーの広告体験もより良いものになったと伝えられています。

「アプリのエコシステムも効率性と透明性の欠如に苦しみ、結果として、アプリのパブリッシャーの収入減、最適ではないであろう広告主へのリターン、ユーザーへの関連性の低いであろう広告体験へとつながっています。モバイルウェブにおけるヘッダー入札の原則が、アプリの収益化の効率を改善してくれると信じています」と、Facebook Audience Networkのパブリッシャーソリューションズパートナーシップ部門のトップであるVijay Balan氏は語っています。

Facebookが昨年3月にモバイルウェブに導入した際には「Google(DoubleClick)帝国へのデジタル広告クーデター」とも言われていたヘッダー入札。当時すでにDoubleClickもヘッダー入札を始めていましたが、Facebookのヘッダー入札導入で”GoogleのいるところにはFacebookもいる”状況となりました。また、ヘッダー入札による同時入札の増加によって、パブリッシャーサイドが期待していたCPMの上昇が起こったのは上述の通りです。

実際にウェブで効果を上げたヘッダー入札が、非効率性と不透明性で悩むアプリのパブリッシャーを救うでしょう。DoubleClick帝国へのクーデターの火は広がる一方です。そして、膨大な広告主を抱えるFacebookが、ウェブ版に続いてアプリ版を導入開始することによって、パブリッシャーにとっても広告主にとってもブラックボックスで非効率だったプログラマティック広告の世界が変わり始めるのではないでしょうか。

参考:
Audience Network | Facebook Audience Network

Header Suite – Your Header Bidding Solutions – sovrn
Facebook Audience Network opens inventory to in-app header bidding – Marketing Land
Facebook Brings FAN To Mobile Publishers | Digital – AdAge

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