GoogleとFacebookの広告シェアが停滞。注目は猛スピードで成長を続けるAmazonのこれから【eMarketer調査】

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デュオポリー(Duopoly/GoogleとFacebookの2社による寡占状態)に陰りがでてきました。eMarketerが初めて、GoogleとFacebookのシェアが2018年には下がり(前年比で1.7%)、その後も2020年に向けて減少傾向になるという予測を出し、メディア各社が一斉にその見解を発表しています。

EMarketer

「米国のFacebookユーザー増加率は落ちてインターネットユーザーの増加率とほぼ同じになり、ニュースフィードの広告料金も限界に達しつつあります。(中略)Amazonは今までのところ広告の供給に関して保守的です。ただ、いつ同社が支配的に保有している買い物客への大規模なリーチとリッチデータを利用して、他の分野に広告掲載を増やしてくるかは分かりません。」と語るのは、eMarketerのMonica Peart氏。

上図のeMarketerによるシェア予測では、2020年にはデュオポリーによるシェアの増加は止まる一方で、AmazonとSnapchatのシェアは今後も順調に増えていくと見られています。

外部からの規制がほとんどない間に、あまりにも大きな力を得てしまったGoogleとFacebook。最近ではケンブリッジ・アナリティカの問題に端を発して「ユーザーデータを自由に使ってマネタイズできる」という話に火が付き、Facebookは1日で株価を8%も落としていますが、デュオポリーの圧倒的なシェアに変わりはありません。

そんな状況の中で、Amazonは自社eコマースサイトの広告だけで急速な成長を維持しつつ、ホールフーズ(Whole Foods)、Amazonフレッシュ、そしてPrime Deliveryを活用した戦略が功を奏し、そのマーケットシェアは伸び続けるだろうとPeart氏は見ています。実際、Amazonにはプライム・ビデオといった”新しい場所”での広告掲載を行うチャンスもあります。「もしAmazonがこのままのペースでデジタル広告のシェアを伸ばし続け、GoogleとFacebookのデュオポリーとは呼べない市場環境になったとしたら、両社はAmazonにシェアを奪われるでしょう。」とPeart氏は伝えています。

迫り来るAmazonの脅威に加えて、デュオポリー自身の成長も難しくなってきています。FacebookはInstagramの成長は別として、ニュースフィードのトラフィックの飽和と広告単価の成長が見込めていません。Watchのような新しいプロパティに投資を続けなければいけませんが、Instagram以外にはなかなか見えてきていないのが実情です。Googleは、検索と違い、バナーや動画の成長はトラフィック獲得コスト(TAC)が無視できないほど大きくなってきています(関連記事:Google決算から押さえるべきこと。増え続けるTACがプログラマティック業界にとって持つ意味とは)。

eMarketerの市場予測だけを見れば「GoogleとFacebookのシェアが停滞しそうだ」という話に過ぎませんが、その裏で急成長を続けるAmazonの存在こそ注目しておきたいポイントです。デュオポリー(Duopoly)とはラテン語で2を表すDuoからきている造語ですが、近い将来Amazonを加えた「トリポリー(Tripoly)」になるのかもしれません。

参考:
Data Suggests Surprising Shift: Duopoly Not All-Powerful – eMarketer

Report: Facebook and Google Are Losing Ad Dominance (GUEST) – VideoInk
EMarketer: Duopoly Slips As Amazon And Snap Gain Ground | AdExchanger

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