2021年に8兆円市場へ!急成長する米国ディスプレイ広告の陰で滅びゆくプログラマティックベンダーの明暗を分けるもの

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先週水曜日、フォレスターリサーチによる最新の米国ディスプレイ広告費予測が発表されました。今年の420億ドル予測から、この4年の間でソーシャルメディアを中心に70%ほど伸びることが期待されており、2021年には720億ドル(約8兆円)になると見込まれています。

US Online Display Advertising
画像:2017 To 2021: US Online Display Advertising’s Great Reckoning(Forecast: US display advertising to grow 70% by 2021, with social and mobile driversより)

フォレスターは2017年から2021年にかけてモバイル(アプリ内動画)、動画そしてソーシャルメディア広告(上図灰色部分)が大きく成長すると見ており、ソーシャルメディア広告費にいたっては2021年までに400億ドル規模になると予測されています。一方、従来型のディスプレイ広告はビューアビリティ、広告詐欺(アドフラウド)、ブランドセーフティといった問題のために苦戦を強いられそうです。

構図としては、現在米国で人気トップ10アプリの8つがGoogleとFacebook(の傘下アプリ)で占められている中、それらのユーザーおよび広告市場に対してAmazonがECアプリで鋭く奪いにいく形となっています。以前ご紹介したeMarketerによるAmazonの2017年デジタル広告売上予測は16.5億ドルでしたが、BMO Capital Marketsは35億ドルになると予測しているところから見ても、そのポテンシャルは未知数です。GoogleおよびFacebookのシェアを少しずつ奪いながら、Amazonの広告売上は2021年までに25億ドルほどになるとフォレスターは見ていますが、Search Engine Landの寄稿編集者であるGreg Sterling氏は、これを過小評価としています。

DSP市場でGoogleを捉え、二極化するデジタル広告市場での可能性を見せ始めたAmazon。2017年の米国デジタル広告費はGoogle(350億ドル)とFacebook(173.7億ドル)のシェアだけで63.1%を占める見込みであり、これら3社がその強さを盤石にしつつある一方で、独立したプログラマティックのプレイヤーたちの存在感はどんどん薄れていくことになりそうです。

マーケターは、広告在庫の”見える化”を求め続けてきました。JPモルガン・チェースのCMOであるKristin Lemkau氏が、ビューアビリティおよび広告詐欺(アドフラウド)への対応が確保された環境であれば、喜んでプレミアム価格を支払う姿勢を明確にしている例からもわかる通り、ブランドセーフティに対する広告主の危機感は高まり続けています。そんな状況の中で、ビューアビリティ、広告詐欺(アドフラウド)そしてブランドセーフを軽視してきたプログラマティック市場にツケが回ってきた結果、自滅を迎えようとしていると言えるのかもしれません。

参考:
2017 To 2021: US Online Display Advertising’s Great Reckoning

Forrester: The Walled Gardens And Mobile Video Dominate The Future Of Digital Ad Spend | AdExchanger
Forecast: US display advertising to grow 70% by 2021, with social and mobile drivers
Just How Big is Amazon’s Ad Business? | Media – AdAge

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