2017年Q3のWPP収支報告から見えた広告代理店が直面している2つのリスク

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WPPの株価下落が止まりません。2017年Q3の収支報告はイマイチでしたが、その中で注目すべきは「Google&Facebookの台頭」と「コンサル会社のマーケティング市場参入」でしょう。

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画像:Analyst Presentation (pdf) – News and resources for WPP share owners, investment institutions and analysts – WPP

通年の見通しを下方修正し、パッとしないQ3の収支報告を行ったWPP。その報告の中で、2017年における”伝統的な”メディア費が7.5〜20億ドルである一方、GoogleおよびFacebookに対しては70億ドル以上をかけていることがわかりました。上図の通り、2012年のWPPクライアントのメディア費順位はGoogleが4位、Facebookはランキング外の28位であったところが、今ではそれぞれ1位と3位にまで上がってきています。

同社CEOのマーティン・ソレル氏は、収支報告内でFacebookの伸びが著しいことに触れ、「Facebookのメディア費順位がもうじき2位になるでしょう」と伝えています。代理店を必要としないプラットフォームが台頭してきているこの状況に対しては、WPPのクライアントは大きな多国籍企業である一方、GoogleやFacebookは中小企業の”ロングテール”にフォーカスしているので問題はない、とソレル氏は見ているようです。

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画像:Analyst Presentation (pdf) – News and resources for WPP share owners, investment institutions and analysts – WPP

また、Ad Ageが2017年の5月に発表したレポート(上図左側)は、アクセンチュアやデロイトといったコンサル会社がWPPの”縄張り”を奪っているという印象を与えていましたが、WPPの収支報告ではこのデータを”フェイクニュース”と一蹴(2016年の実際のデジタル売上は上図右側)。クライアントはコンサル会社による成果ベースのフィーと短期的なコスト削減提案に耳を傾けるのではなく、より広範に渡って、長期的な視野でビジネスを考えるべきだと、ソレル氏はCity A.Mのインタビューにて伝えています。

とはいえ、伝統的な代理店が

  • GoogleやFacebookのような代理店を必要としないプラットフォームの台頭
  • デロイトやアクセンチュアのようなコンサル会社の市場参入

という2つのリスクに直面していることは間違いありません。WPPグループの広告代理店たちもまた、しのぎを削っています。

参考:
Analyst Presentation (pdf) – News and resources for WPP share owners, investment institutions and analysts – WPP

WPP Spent More Than $7 Billion On Google And Facebook This Year | AdExchanger
WPP’s Disappointing Earnings Report Asks: ‘Are Google, Facebook and Consultants Eating Our Lunch?’ – Adweek
WPP boss Martin Sorrell: Global chief execs need to stop listening to Deloitte and Accenture and take a long-term view | City A.M.

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