ユニリーバCMOも名指しで批判。どうなる?これからのクロスプラットフォーム計測

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今回は9月25日〜29日にニューヨークで行われた「アドバタイジング・ウィーク」から、世界で二番目に大きな広告主であるユニリーバのKeith Weed氏による基調講演の内容をご紹介します。注目ポイントは、Weed氏によるデジタル広告における「4つの分野」に関する評価、特にクロスプラットフォーム計測に関してです。

Adweek
画像:Advertising Week – New York [ Sep 25 – 29 2017 ]

フォーブス誌の「最も影響力のあるCMO」に選ばれているKeith Weed氏。その基調講演の中で、Weed氏は「もう”デジタルマーケティング”の話をするのはやめましょう。もはやコネクテッドの世界におけるマーケティングなのだから、もっとインテグレーションを進めていかなくてはいけません。(中略)最終的にクライアントが必要なのは(細分化されたサービスではなく)1つに統合された予算、戦略、そしてその実行です。」と述べ、さらにマーケティングパートナー達への”通信簿”を発表しました。

Weed氏はデジタル広告を

  • ビューアビリティと検証(Verification)
  • アドフラウド(Ad Fraud/広告詐欺)
  • ブランドセーフティ
  • クロスプラットフォーム計測

に分け、それぞれに成績をつけています。

代理店のグループ・エムとともに、ユニリーバが特に積極的に取り組んでいる「ビューアビリティと検証」に関しては”B+”という評価をしています。広告主からのビューアビリティに関する”さらなる透明性”の要求に対し、FacebookやYouTubeはMRC(Media Rating Council/米国メディア評価審議会)のビューアビリティ基準に同意するなど、進捗はしているものの、まだまだ十分とは言えません。同様に、満足できるレベルまで対応されていないということで、「アドフラウド」には”C”を、「ブランドセーフティ」には”B-“を与えています。

「MRCのビューアビリティ基準自体が不十分なので、P&Gを含む広告主は状況を見直すべきだ」と主張しているViralGainsに関して前回の記事でご紹介しましたが、ユニリーバのCMOも決して現状に満足しているわけではなさそうです。

そして、最後の項目である「クロスプラットフォーム計測」にWeed氏が与えた評価は”F”、つまり不合格です。以前から当ブログでも話題にしている”壁に囲まれた庭(Walled Gardens)”に関して「私たちはGoogle、Facebook、Twitter、Snapchatと、それぞれの”壁に囲まれた庭”を越えてマーケット全体で計測を行い、テレビとデジタルの(双方向への影響のような)ダイナミクスを理解する必要がある(にもかかわらずそれが出来ていない)。大手プラットフォームが自分で自分の宿題に丸付けするのではなく(=自ら作った基準を利用するのではなく)、デジタルメディアプラットフォーム全体で取り組める方法を見つける必要があります。」と、プラットフォームを名指しで批判した上で、データを開示しないことへの不満を表明しています。

実際、YouTubeの動画広告で「過激派の動画にも広告が出るかもしれないリスク」や、Facebook広告において「ロシアの反社会勢力でも広告を掲載できること」など、メディアが抱える問題に対して広告主から疑問符をつけられているのが現状です。データの統一計測に非協力的な各プラットフォームの姿勢に対し、世界有数の広告主としてWeed氏は批判を続けています。

参考:
Advertising Week – New York [ Sep 25 – 29 2017 ]

Replay / Advertising Week – New York [ Sep 25 – 29 2017 ]
Unilever’s CMO Says Viewability Is Improving, but Cross-Platform Measurement Problems Loom – Adweek
CMO Today: Advertising Week New York, Day 2–‘Flexible Friends,’ Report Card, Key Panels – WSJ

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