動画広告課金にイノベーションを。ViralGainsがシリーズBで1,350万ドル調達を発表

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ボストンを拠点に2012年に創業し、急成長を遂げているデジタル動画広告スタートアップViralGainsが、シカゴのベンチャーキャピタルからシリーズBで1,350万ドルの資金調達を行ったことを発表しました。FacebookやGoogleの支配が進むデジタル広告市場の中で、2017年の上半期だけで100社以上の新規顧客を獲得したというViralGains。成長の秘密は、エンゲージメントをベースにした”革新的な”動画広告の課金体系にあります。

ViralGains
画像:ViralGains | Consumer-Centric Video Advertising

動画広告において、一般的にブランド広告主が広告費を払うのは「合計視聴数」に対してですが、ViralGainsは「(プレロール、ポストロール、ポップアップではなく)ユーザーの意思によって動画が30秒以上見られた場合のみ」と、エンゲージメントがあった場合だけ課金するモデルを採用しています。ViralGainsのCEOであるTod Loofbourrow氏は、同社の成長の理由として「Facebookのようにインプレッションを基準に広告を売買するのではなく、(自発的な30秒という)エンゲージメントをベースにして課金を行っているからでしょう。」と、5月に行われたBoston Business Journalのインタビューにてコメントしています。

また、当ブログでも取り扱ってきたAd Fraud(広告詐欺)ビューアビリティなどへの懸念を表明しているP&GのCMO、Marc Pritchard氏に対してLoofbourrow氏は今年の6月、「P&GのCMOはスマートだがデジタル動画広告に関しては間違っている」という挑戦的なタイトルでAdExchangerへ記事寄稿をしています。その中で、「MRC(Media Rating Council/米国メディア評価審議会)の動画ビューアビリティ基準を利用している広告主が無駄なインプレッションを買っているだけなので、P&Gも別の観点から状況を見直した方が良い。」と、スタートアップのCEOが世界最大の広告主であるPritchard氏を名指しで批判していました。

実際、MRCの動画ビューアビリティ基準では、音声のオン/オフに関わらず、動画広告プレーヤーの50%以上がスクリーンに2秒以上表示されていれば広告主は支払いを行うよう定めています。このような基準に対し、今回の資金調達を伝えるAdExchangerの記事内でも、Loofbourrow氏は「ミュートされた状態で2秒だけ広告のインプレッションが得られたところで、それでユーザーが広告メッセージにエンゲージしたとは言えません。ニュースフィードをスクロールしている時に目に入ったり、スクリーンにポップアップしたりしているだけです。つまり、広告主はエンゲージメントに関するデータを得ているのではなく、ユーザーが”広告を閉じるXボタン”を見つける、または”広告をスクロールする”のにかかった時間、というデータを得ているだけです。」と、一貫したコメントを残しています。

過激といえば過激ですが、Loofbourrow氏の指摘は的を射ています。動画プラットフォームとして「30秒の視聴課金」を武器にしているからこそ、貫ける主張であることは間違いありません。なお、今回ViralGainsが調達した資金は、機械学習アルゴリズムの増強、広告主が使いやすいプラットフォームづくり、そしてヨーロッパなど新たなマーケットへの進出に投資されるようです。

参考:
ViralGains | Consumer-Centric Video Advertising

Digital ad startup ViralGains raises $13.5M Series B – Boston Business Journal
In tough digital ad market, Boston’s ViralGains grows with a different approach – Boston Business Journal
Video Platform ViralGains Raises $13.5 Million To Help Brands Stop Treating Video Like TV | AdExchanger
P&G’s Marc Pritchard Is A Smart Guy, But He’s Wrong About Digital Video Advertising | AdExchanger

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