日本のプレミアム広告主に朗報か。RTLグループによる動画アドテクSpotX完全買収の狙いとは

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テレビを中心としたメディアコングロマリットRTLグループが、動画広告配信プラットフォームを提供するSpotXの完全買収を先月末に発表しました。今年7月に日本市場への参入を表明したSpotXですが、この買収による影響とRTLグループの狙いとは一体何なのでしょう?

RTL group
画像:RTL Group

RTLグループはルクセンブルグに本社を構え、ドイツ、フランス、ベルギー、オランダ、スペインなどヨーロッパ諸国における56のテレビチャネルと31のラジオ局の株式を保有する欧州最大のメディアグループです。一方のSpotXは、通信社でおなじみのトムソン・ロイターを始め、Meredith Local Media Group、VEVOといったブロードキャスターから、ゲームロフトやCheetah Mobileのようなアプリ開発会社、さらにはOTTサービスプロバイダーなど、様々なクライアントを抱える動画アドテク会社です。

RTLグループは2014年にSpotXの株式を約65%取得していましたが、8月末に残りの35%を1.45億ドルで買収したことを明らかにしました。同グループのCEOであるBert Habets氏とGuillaume de Posch氏は今回の買収に関して、次のような共同声明を発表しています:

「(前略)2014年のSpotX株式の取得は、弊社のアドテク分野進出への大きな第一歩でした。そして今回の完全買収は、RTLグループを”総合的な”動画サービスの業界大手に変革する、次の大きな一歩となります。(中略)これからのビジョンは、世界中のブロードキャスターおよびプレミアムコンテンツを所有する皆さまに、様々なデバイス間で動画コンテンツをご覧になる視聴者に最大限の価値を提供するための、優れた動画マネタイズサービスをお届けすることです。」

2017年1-6月のSpotXは

  • 全体の売上が前年比2.3%増
  • プログラマティック取引は前年比35%増(売上全体の50%)
  • アドサーバの売上は前年比71%増

と、プログラマティックおよびアドサーバに力を入れていた一方で、マネージドサービスが前年比48%の減少で、売上全体の23%にまで縮小しています。なお、SpotXが属するRTL Digital Hub部門全体の同時期における売上は4.62億ドルとなっています。

RTLグループが2014年に投資を行った際にはロンドンオフィスに8人しかいなかったSpotXですが、今ではヨーロッパ各地にオフィスを構え、ロンドンオフィスの従業員も80人を越えるまでに成長しています。今回の買収の影響として、SpotXのCEOであるMike Shehan氏は「同社のビジョン実現に向けて、より積極的に取り組めるようになる」とAdExchangerにて伝えています。

今回のRTLグループによる100%買収を契機に海外展開を本格化してくるであろう状況の中で、果たしてSpotXから今後どんなサービスがプレミアム広告のオーナーにもたらされるのでしょうか。日本での展開に期待が高まります。

参考:
RTL Group

SpotX Fully Acquired by RTL Group
RTL Group Takes Full Ownership Of Video Platform SpotX For $145M, Pursues More Ad Tech M&A | AdExchanger
SpotX、プログラマティック動画で日本市場へ参入 ーコマーシャルディレクターに原田健氏ー | RTB SQUARE

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