求められるアドテク業界の案内人。米国で高まるテックコンサルの需要と現状

Pocket
Share on LinkedIn
LINEで送る

日々進化を続けるアドテクへの理解は、広告主およびパブリッシャーにとって必要ではあるものの、わかりやすくはないのも事実。日本ではまだ「アドテクに関する知見があって中立」という存在はあまりいませんが、米国ではここ数年で多くのコンサル会社が現れているようです。今回はAdExchangerにて紹介されていた下記7社を、アルファベット順に簡単にご紹介いたします。

Deloitte Digital
画像:Home | Deloitte Digital Europe

Deloitte Digital

Q1: バイサイド/セルサイドのどちらに焦点をあてているか?
他のコンサル会社とは違い、Deloitte Digitalはアドテク自体に焦点をあてていない。

Q2: 強みは何か?
企業が顧客経験価値(Customer Experience)を創り出すサポートができる点。クライアントのニーズに合わせて戦略を立て、その戦略遂行に必要なツールを提供している(SaaS製品の統合と設定、またはオンプレミスのための実開発)。実装作業も対応。

Q3: アドテクの提案および評価に関して?
Deloitte Digitalのサービスはデータ管理からCRM、メディアおよびコンテンツ技術まで、全ての領域での技術評価および選定をサポート。

Q4: 少数精鋭か大手コンサル会社か?
大手コンサル会社。世界中で従業員約5,000名。

Q5: クライアント数?
非公開

Q6: 得意な業界?
CPG(消費財)から金融サービス、テクノロジー、メディア、通信、製造まで全ての業界。

Infinitive
画像:Infinitive

Infinitive

Q1: バイサイド/セルサイドのどちらに焦点をあてているか?
両方。カスタマー/オーディエンスインテリジェンスビジネスチームがバイサイドをサポートし、デジタル広告/マーケティングソリューションチームがセルサイドをサポート。

Q2: 強みは何か?
注文管理とビジネスライフサイクルマネジメント。Infinitiveは自社をクライアントの事業全体の”基幹”と位置づけているため、ビューアビリティから広告タグ、CRM、DMPまで全てを押さえている。

Q3: アドテクの提案および評価に関して?
クライアントが投資すべきアドテクの組み合わせ選定をサポート。クライアントからの依頼があればRFP/RFIによるベンダー評価も行うものの、クライアント企業内のKPIをもとに、ベンダーを評価する手法をより好む。

Q4: 少数精鋭か大手コンサル会社か?
フルタイムのコンサルタント100名。うち25名がメディア業界担当。

Q5: クライアント数?
通常、メディア業界担当は大手約10社、中小規模約10社を抱えている。

Q6: 得意な業界?
社内構造は業界および分野別となっている。対応業界は小売、メディア、エンタメ、金融サービスなど、対応分野はITセキュリティ&リスク、事業転換、カスタマーインテリジェンス、デジタルメディア。

Jounce Media
画像:Jounce Media

Jounce Media

Q1: バイサイド/セルサイドのどちらに焦点をあてているか?
現在のトップクライアントはバイサイド。

Q2: 強みは何か?
アドテク戦略開発および実装。CEOレベルの戦略をアクションに落とし込める点。

Q3: アドテクの提案および評価に関して?
元TurnおよびAOLでJounce創業者のChris Kane氏が、まずはフルコースのトレーニングを実施。クライアントがアドテクの基本を押さえた後、より具体的な問題に対しての対応を行う。

Q4: 少数精鋭か大手コンサル会社か?
今年初旬に創立されたばかりで、最近1人目の従業員を雇ったばかり。クライアントのリクエストに合わせ、スペシャリストを招集。

Q5: クライアント数?
創業後5ヶ月で7社のクライアントと仕事をし、現在3社がアクティブ。

Q6: 得意な業界?
現在は特になし。

MediaLink
画像:Strategic Advisory at the Center of Change | MediaLink

MediaLink

Q1: バイサイド/セルサイドのどちらに焦点をあてているか?
両方。

Q2: 強みは何か?
マーケティングおよびテクノロジーソリューションによる戦略策定(マーケットプレイス評価、ロードマッピング、技術評価)やデータ戦略(DMP評価/実施)、メディア管理モデルの構築など多岐に渡る。

Q3: アドテクの提案および評価に関して?
クライアントの戦略に合わせて対応(代理店に頼るのか、インハウスでデータバイイングや解析を行うのかなど)

Q4: 少数精鋭か大手コンサル会社か?
マーケティングおよびテクノロジーソリューションチームはシカゴを拠点に11名。

Q5: クライアント数?
非公開

Q6: 得意な業界?
特になし

Prohaska Consulting
画像:Prohaska Consulting Overview

Prohaska Consulting

Q1: バイサイド/セルサイドのどちらに焦点をあてているか?
以前はパブリッシャーが大半のクライアントであったが、現在は40%がセルサイドになっている。

Q2: 強みは何か?
Prohaskaのコンサル業務の85%がプログラマティック関連。”伝統的な”デジタルマネタイゼーションに関するアドバイスも行っている。同社サービスはディスプレイ、モバイル、動画、ソーシャル、eメール、ネイティブアド、ラジオ、テレビと全ての領域をカバー。

Q3: アドテクの提案および評価に関して?
クライアントの戦略とビジョンに合わせ、1-3年先を見据えた提案と検証を提供。必要であればシステムインテグレーションも対応。

Q4: 少数精鋭か大手コンサル会社か?
“大きな”少数精鋭部隊。世界18の都市に従業員72名、数人のフルタイムコンサルタント。

Q5: クライアント数?
現在までのクライアント総数は95社。

Promatica Consulting
画像:Promatica Consulting

Promatica Consulting

Q1: バイサイド/セルサイドのどちらに焦点をあてているか?
バイサイド80%(セルサイドは20%であるものの、ビジネスのコアになるのはパブリッシャーサイドであると考えている)

Q2: 強みは何か?
プログラマティックのフレームワーク開発と戦略策定。また、その実施プランおよびシステム統合。

Q3: アドテクの提案および評価に関して?
200にも及ぶ評価ポイントを基に、ベンダーの総括、歴史、オフィス所在地、3-5年先の将来性などを提供。技術面でもベンダーがDMPを保有しているか、解析能力はどうか、他のプレイヤーとのインテグレーションがうまくいくかなども評価。

Q4: 少数精鋭か大手コンサル会社か?
昨年10月に創立され、現在は元TubeMogulエグゼクティブのJoe Weaver氏1名のみ。

Q5: クライアント数?
クライアント選びには慎重であり、1度(6-9ヶ月スパン)に2-3社のみ対応。

Q6: 得意な業界?
CPG(消費財)が主。その他、金融、高級品、エンタメ業界のクライアントも対応。

Unbound
画像:Unbound

Unbound

Q1: バイサイド/セルサイドのどちらに焦点をあてているか?
40%がバイサイド(主にフォーチュン100のブランド)。40%がメディアオーナー。残りの20%がユニークなデータを保有し、ビジネス化を考えている企業。

Q2: 強みは何か?
プログラマティックに関するエグゼクティブ教育。

Q3: アドテクの提案および評価に関して?
独自の要求を盛り込んだフォーマルなRFI/RFPを利用。クライアントの要求エンジニアリングをサポートし、具体的なユースケースをそれらの要求に盛り込む。

Q4: 少数精鋭か大手コンサル会社か?
少数精鋭(IPG/Interpublic GroupのトレーディングデスクCadreonを設立したBrendan Moorcroft氏とQuentin George氏により2013年6月に創立)

Q5: クライアント数?
非公開

Q6: 得意な業界?
バイサイドに関しては、特にハイテク関連。その他、小売、コスメ、CPG(消費財)。セルサイドは、かなり大きく、多様なメディアとエンターテイメントを保有している企業。

以上、大まかにですが、米国でのアドテクコンサル事情をご紹介しました。元ベンダーから独立してつくられたJounce MediaやPromatica Consultingを見る限り、日本でも同じようなチャンスがあると言えそうです。中立なコンサル会社によって、デジタルマーケティングが経営層を巻き込んだ活動になればと思います。

参考:
A Marketer’s Guide To Ad Tech Consultants | AdExchanger

Home | Deloitte Digital Europe
Infinitive
Jounce Media
Strategic Advisory at the Center of Change | MediaLink
Prohaska Consulting Overview
Promatica Consulting
Unbound

The following two tabs change content below.
アメリカをはじめ、海外のデジタルマーケティングに関する情報を 海外の情報源から集め、最先端のトレンドを提供しています。 皆様のビジネスに役立つ記事づくりを目指します。