アドテク次の本命「ユニバーサルID」はOracleの救世主となるか

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昨年のBluekaiやDatalogixの買収など、ここ数年、注目を集めているOracleの積極的な企業買収。今年の8月にはクラウドベースでウェブおよびモバイルのパーソナライゼーションを提供するMaxymiser社を買収し、同社のOracle Marketing Cloudの強化を図っているものの、8月末に発表された四半期の数字はあまり好ましいものではありませんでした。そんな同社の”危機”を打開する鍵を握るのは「ユニバーサルID」の提供かもしれません。

Oracle Maxymiser
画像:Strategic Acquisitions | Oracle

Oracleの前四半期決算は、売上が1.7%減の84.5億ドル、純利益は20%減の17.5億ドルとなっており、3四半期連続でアナリストの予測を下回る結果となっています。「既存顧客のクラウド採用の遅さ」と、「Salesforce.comを始めとした厳しい競争環境」の結果として、Oracleのクラウドソフトウェアビジネスは、38年にも及ぶ同社のライセンスソフトウェア事業の売上減少を補うほどのスピードで成長していないとアナリスト達は見ています。

そんな中、Oracle Marketing CloudのSVP兼GMであるKevin Akeroyd氏が、AdExchangerのインタビューの中で「Oracle DMP」および「ユニバーサルID」について語っています。

「Oracle DMP」についてお聞きします。Huluとのプライベートエクスチェンジなど、より多くのTVとのディールを進めていますが、OracleとTVのこれからはどのようになるのでしょう?

Akeroyd氏:DMPにとって、TVは”新たな”領域であり、これからとても重要になると思います。ユニークIDを持ち、アドレサブル(addressable)な(テレビに接続する)セットトップボックス(STB)が増えてきています。今まで何十億というユニークIDがSTBに付与されるということはありませんでしたが、これからは間違いなくそうなるでしょう。そして、モバイルID、その他のデバイスID、クッキーID、eメールIDなどと共に、STBのIDはとても重要なものになると思います。

Oracleが(それらを統合する)ユニバーサルIDを提供するということですか?

現在の市場環境で、私たちはそのポジションにいます。1年後、もっとも多くお話しするトピックの1つになっているでしょう。Facebook、Google、Amazon、Appleといったビッグプレイヤーによる囲い込み、いわゆる「閉ざされた庭(closed gardens)」は、今後より大きく、強くなっていくと思います。しかし、彼らは”開かれたウェブ”のためではなく、彼ら自身の広告売上のために最適化をしています。マーケターは広告の計測を、出稿しているメディアに頼りたくはありません。そのニーズを私たちが埋めることになるでしょう。

Oracle DMPはどのように進化してきたのでしょう?

Oracle DMPは、ディスプレイ広告最適化といった広告業界のためだけでなく、マルチチャネルでのパーソナライゼーション、リードナーチャリング、カスタマーロイヤルティ、そしてeコマースと、マーケティングのライフサイクル全体をサポートしています。私たちは広告スペースのマネタイズを進めたいパブリッシャーのための最適なDMPであるとともに、マーケターにとってもベストなDMPであるために、引き続き努力を続けていきます。Oracle DMPの差別化要素は、マーケターでありパブリッシャーでもあるディズニーのような企業に対して、ソリューションを提供できる点だと言えます。

以前ご紹介したAcxiomのLiveRampも、クッキーだけでは対応できないオンラインとオフラインを統合するソリューションを提供することで、営業を活発化している印象です。また、前回ご紹介したKruxのChris O’Hara氏の発言から見ても、これからのアドテク(そしてマーケティング)の鍵を握るにはオンラインとオフライン、PCとモバイルをつなぐ「ユニバーサルID」と言えそうです。

参考:
Strategic Acquisitions | Oracle

1q16-pressrelease-September.pdf
Oracle Revenue Forecast Disappoints – The New York Times
Oracle Marketing Cloud On The Next Phase Of The DMP And Building An ID Graph

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