モバイルへの移行で苦しむビデオシンジケーションのNDN。ローカルコンテンツを強化しながら狙いは被買収か?

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昨年3月にYahoo CEOのマリッサ・メイヤー氏が3億ドルで買収を考えていたというビデオシンジケーションのNDN(News Distribution Network)。2012年にはcomScoreのランキングで3位(視聴者数5320万人)になるなど、動画視聴ランキングで常に上位にいたものの、ここ数年は動画視聴環境がデスクトップからモバイルに移り、あまり名前を見ることがありませんでした。しかし、現在も財政的に”自給自足”を続けながら、「ローカルブロードキャストのバイスプレジデント」という珍しい役職を置くなど、独自路線で運営を行い、様々なパブリッシャーに動画コンテンツを提供しているようです。

Ndn
画像:NDN

動画コンテンツを保有していないパブリッシャー向けに、コンテンツを(おもに広告付きで)提供することにより、マネタイズを支援するビデオシンジケーション。「パブリッシャーは出来事が実際に起こっている場所からの地方色ある動画と、ブランドに結びつけられることのない最良な視点を伝える報道を求めています。私たちは広告主、パブリッシャー、コンテンツパートナーに対してブランドニュートラルですが、同時にYahoo、Microsoft、Cox、McClatchy、Hearstといった大手企業ともパートナーであり続けています。」と語るのは、同社CEOであり創業者であるGreg Peters氏。

Comcast、Bloomberg、CBSなどの400社にも渡る加盟パートナーから、NDNのDigital Media Exchangeを通じて毎日4,000本のビデオが流れています。また、ロサンゼルス・タイムズやニューヨーク・デイリーニュースなど、国内およびローカルのおよそ4,000社のパブリッシャーが、NDNのビデオプレーヤーをサイトに埋め込んでおり、NDNの動画広告は月間約80億ページに表示されているだろうと、Peters氏は推定しています。

しかし、comScoreによれば、今年の7月のNDNのデスクトップにおけるユニーク動画視聴数は2420万回と、昨年の3940万回よりも38%減となっています。この傾向を受けて、NDNはパブリッシャーのモバイル、パーソナライズ機能、自動化といったニーズに焦点を当てているとコメントしています。

厳しい環境の変化に対応する一方で、NDNは同社の差別化要素の一つとして、エリア特化の新聞や放送局からコンテンツを集め、全国に配信するパブリッシャーに提供し、全国区で広告を打ちたいブランドに販売していることを挙げています。実際に、より多くのローカルパブリッシャーとの関係を構築するために、8月にはローカルブロードキャスト部門にバイスプレジデントを配置したことを発表しています。また、現在勢いのあるライフスタイルサイトのスタートアップLifeZetteが、NDNシンジケーションのパートナーになるなど、着実にネットワークを広げているようです。

NDNのデスクトップ視聴数は減少しているものの、「この5年間はとても強い売上(very strong revenue)をあげてきました」と語るPeters氏。結果として、プライベートエクイティやベンチャーキャピタルからの出資は受けていません(その代わりに、Google会長のエリック・シュミット氏や俳優のビル・マーレイ氏など個人投資家からのバックアップを受けています)。

このタイミングでビジネスが回っていることを強調しているということは、ひょっとしたらどこかに買収される可能性があるのかもしれません。

参考:
NDN

NDN, Video Distribution Platform For The AP, Powers On
Video Giant News Distribution Network Quietly Expands its Influence | Adweek
NDN APPOINTS MICHAEL GAY AS VP, LOCAL BROADCAST | NDN
Upstart Lifestyle Site LifeZette Turns On Video For 2016 Elections | AdExchanger

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