米シナラがソフトバンク他から2000万ドルを調達。モバイルキャリアと広告プラットフォームをつなぐ同社の動きに注目

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モバイルキャリア保有のデータを利用した広告配信プラットフォームを提供する米シナラ・システムズ(Cinarra Systems)が、ソフトバンクをリードインベスターとし、シリーズBで合計2000万ドルの資金調達をしました。今回調達した資金は、エンジニアチームの増強と通信事業者とのグローバルなビジネス拡大に投資されるようです。

Cinarra

シリーズBにはソフトバンクの他、東欧のテクノロジー・タレントとシリコンバレーを結ぶベンチャーキャピタルAlmaz Capital、そしてニューヨーク拠点のプライベートエクイティ投資会社のSiguler Guff & Companyが参加しています。なお、シナラは2013年10月のシリーズAにて、Almaz Capitalおよびシスコシステムズの投資部門であるCisco Investmentsから450万ドルの資金調達を行っています。

2012年に創業されたシナラは、モバイルキャリアが保有しながら活用できていなかった、位置情報を始めとする”always on(常にオンライン)”のリアルタイム消費者データと広告のエコシステムを融合し、日常生活に根ざしたデータを利用して、消費者の行動に基づいたモバイル広告を配信するプラットフォームを提供しています。

すでにソフトバンクが日本で保有するネットワークの”always on”データを活用し、リコメンド型広告配信プラットフォームを運用していると発表していますが、基本的にシナラは他のモバイルキャリアと広告プラットフォームにとって、オープンなエコシステムであることを目指しています。

「シナラは2つの業界(通信と広告)を結びつける、AOLのオープン版みたいなものです」と表現するのは、同社CEOであるAlex Zinin氏。Zinin氏は「今までモバイルキャリアは”より早いネットワークの構築”に注力し、モバイルへの広告配信は”他人ごと”という状況でしたが、現在は彼らの持つデータの価値を理解しています」とVentureBeatでコメントしています。

通信サービス事業者が得られるユーザーの匿名情報を使った広告ターゲティングは、アプリやブラウザで得られる情報を基にしたターゲティングのレベルとは一線を画す可能性を秘めています。AOLの買収やMicrosoftとのパートナーシップを進めているVerizon以外に、”always on”データを活用したモバイル広告配信を提供するプレイヤーとして、シエラには要注目です。

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画像:Mobile Will Account for 72% of US Digital Ad Spend by 2019 – eMarketer

eMarketerによれば、米国のモバイル広告市場は今年デスクトップと並び、2016年には40.5億ドル(ディスプレイ20.8億ドル/検索17.87億ドル)、2017年には49.81億ドル(ディスプレイ25.69億ドル/検索21.73億ドル)になると言われています。モバイル広告市場自体がこれから大きく成長することは間違いありません。

参考:
Cinarra Systems Raises $20 Million Series B Funding Led by SoftBank

Сinarra
Move over, Verizon — Cinarra scores $20M to get mobile carriers into the ad targeting game | VentureBeat | Marketing | by Barry Levine
Mobile Will Account for 72% of US Digital Ad Spend by 2019 – eMarketer

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